トヴェーリ州にある、トルジョーク Торжокでは、13世紀から金や銀の糸を使った刺繍が作られていました。これがトルジョーク金糸刺繍 Торжокские золотошвеиです。そのころは主に教会装飾用に用いられていました。
その美しさから次第に王侯貴族たちの衣装の装飾に使われるようになり、1855年のアレキサンダー2世の戴冠式には王室の人々の衣装はもちろん、メイドの服に至るまでこのトルジョーク刺繍が使われたのです。
19世紀後半になるとファッションが変化し、高コストの金糸刺繍の需要は減少しましたが、伝統工芸を守るため、工場や博物館、職業訓練学校ができ、ソ連時代にも軍のワッペンやバッジなどが作られました。現在は衣装はもちろん、バッグやベルト、ポーチなどに美しい金糸銀糸刺繍を用いた作品が作られています。
トルジョーク金糸刺繍は5~8パーセントの貴金属を含む糸で刺繍されています。美しい伝統刺繍が施されたバッグやポーチは持っているだけで、優雅な気分に!プレゼントにもおすすめです。